隣に座っていた女性

2015年7月2日


今日の帰り道、いつもとは違った出来事が起きました。大事なことですので丁寧にしっかりと書きます。



夜、新大阪から新幹線で名古屋へ帰るときの出来事。

上り新幹線のホームに着き、発車間近の便があったので急いで乗りました。自由席。

座れる席を探していると扉に近い側の2列シートが空いていたので、隣に座っていた綺麗な女性に会釈をし座りました。

隣に座るということで、挨拶すべく軽く頭を下げた時に女性は軽くきょとんとした様子でしたが、いたって普通で、私もこの時は変異に気付きませんでした。電車は出発、私もその人もスマートフォンを弄っていました。


そして京都に着く寸前でのこと。

隣に座っていた女性が「この駅で降りられますか?」と。

"この人はここで降りるんだな、テーブルを片付けよう。"と私は勝手に解釈してました。

「いいえ。」と答えると女性は自分のスマートフォンの画面を私に見せてきました。

そこには「私はパニック障害を患っていて、いま急に発作が来てしまいました。品川まで向かっていて、途中で下車するわけにもいきません。そこで、お兄さんがよければ手を繋いでくれませんか?それだけでも私は安心できます。」と書かれていました。

私自身、こういった光景に直面するのが初めてで少し焦りましたが、いいですよと頷き手を握りました。

そしてそのまま時間が過ぎていきました。

もっと何かしてあげられることはないか、考えました。

少し身体をさすってあげてば落ち着くのではとは考えましたが、それではセクハラになり兼ねませんし、向こう側もそれに警戒し怯え、症状が悪化してしまってはいけないと思いました。


声をかけることも出来ず、そのまま名古屋へ到着。

「ごめんなさい、私はここで降りなければいけません。ごめんなさい、大丈夫ですか?」と声をかけました。女性は「いえ、ありがとうございました」と頷きました。私は名古屋駅に着き扉が開くギリギリまで、なるべく手を握り続けました。

そして別れを告げて下車。帰りの地下鉄の中で、あの後女性はどうなったんだろうかと心配になりパニック障害について調べてみました。


パニック障害は心の病気でも身体の病気でもなく、脳の病だそうです。

発作は急に発生し、胸が苦しくなり不安になり息が荒くなり。身体には何も悪影響はなく、10分~1時間程度で発作は止むらしいです。ただ、本人としては気が気でなくなり、このまま死んでしまうのではないか、そんな不安に包み込まれる症状らしいのです。


この文章を読んでる皆様も、もしかしたらこのような光景に直面するかもしれません。

もしこうなったら、まずは冷静に相手の気持ちを汲み取って、今回のケースであれば手を握ってあげる等落ち着かせる行動をしましょう。

相手が女性だったこともあり躊躇しましたが、やはり身体をさすってあげるのは効果があるみたいです。

私のように少し戸惑いのある方は手をしっかりと握ってあげてください。時折痙攣のようにビクビクと震えが来ることがありますが、その時はぎゅっと握り返してあげてください。それだけでも安心できるみたいです。


今後、こうした事態が起きた時のためにも今からまた理解を深めて、その場で出来る限りの最善を尽くしていきたいですね。

皆さんもその時は焦らず、落ち着いて見守ってあげてください。

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コメント: 2
  • #1

    高坂千里 (金曜日, 03 7月 2015 00:27)

    私もパニック障害の方とのエピソードあります

    公園のベンチに座っていたらいきなり後ろから抱きつかれて
    「すいません、どうかこのまま少しお時間いただけませんか?」と苦しそうな息遣いで言われました
    「救急車呼びましょうか?」といったら「このままで治まりますのでお願いします」と言われそのまま座っている事に

    時々痙攣したり凄く息苦しそうで本当に大丈夫か?と思い今度悪化した感じがあったら救急車を呼ぼうと考えてから少し時間は経ちましたが落ち着いた様子でした。

    「ありがとうございます」といって腕が解かれたので後ろを振り返ると自分より10歳は若いであろう女性でした
    そしてベンチの私の隣にすわり「私の事を話しますね」といってパニック障害の事を教えてもらいました
    彼女は周りの空間が圧縮してくるような圧迫感を感じ、そのままつぶされてしまうんではないかという恐怖を感じると言っていた記憶があります。

  • #2

    ポン汰 (金曜日, 03 7月 2015 18:29)

    >>#1

    発作は長くても一時間で治まるみたいですね。
    もしその場で救急車を呼んでも病院に着くころには元気になっていて、身体にも異常はないものですから具体的な症状も分からず……と言ったケースが多いようです。

    やはり、もし事情が分かっているようでしたら、症状が出てきたときに出来るだけ傍にいてあげるのが一番の治療法だと思います。